赤ちゃんたちとの再会

当院は来年、助産院(母乳育児相談室)開設40周年をむかえます。

開設当初は、1年くらい続けられたら良いかなくらいに思っていました。

と言いますのは、私は子どもの頃から何をしても長続きせず、習い事もクラブ活動もすぐにやめてしまって先生や親からいつも呆れられていました。
「卓球」「バレーボール」「テニス」「茶道」「華道」などなど。多くのクラブを渡り歩いていました。

そんな私ですから、助産院もそう長くは続かないだろうと思っていたのですが、40年も続けられた事に自分でもびっくりしています。

こんなに長く続けられたのは、私の性分に合っていたからなのかなと思います。

と言いますのは、私は協調性というものが乏しくて大勢の人と一緒に何かをするという事が苦手な方で、病院のような大きな組織で働くことよりも、一人でも出来る小規模な助産院(母乳育児相談室)の仕事の方が自分には合っていたようです。

さて、20年くらい前から、当時赤ちゃんだった方にお子さんが生まれて来院される事が増えてきました。
赤ちゃんだった方が赤ちゃんを抱っこして、お母さんやパパさんと一緒に来院されます。
ひととき、昔話に花が咲きます。
よく泣かれて困った事、おっぱいトラブルで悩んだ事、嫁姑問題で悩んでいた事などなど。
とても懐かしくて楽しいひとときです。


先日、そのような方が何人くらい来院されているのかなと思って数えてみたところ、実のお母さんもしくは義理の母さんが当院に来られていた方は、今年は約10人にお1人でした。
こんなに沢山の方が私の事を覚えていて下さったのかと思うと、本当に嬉しく思います。

また、先日、来られた方はパパさんもママさんも赤ちゃんの頃に当院に来られていたそうです。
出産後に母乳育児の話題になった時に、パパのお母さんもママのお母さんも同時期に当院に通っていたという事が分かったとの事。



もしかしたら赤ちゃんの頃にお二人は、井田助産院で出会っていたのかもしれないとおっしゃってました。
「一緒に遊んだりしていたのかな?」と思うと、とってもロマンチックですね。

これからもどんな出会いと再会があるのかなと思うと、とても楽しみです。
来年はどんな年になるのかな?


ママからのお手紙

お手紙をいただきました。

二年ほど前に、当院ホームページの「ママの悩みQ&A」をお読みになり、相談のメールを下さった遠方にお住まいの方からでした。

「自分が赤ちゃんを抱っこすると大泣きするのに、夫が抱っこすると泣き止む」事で悩んおられました。

とても思いつめておられるご様子でしたので、電話をかけてお話をお聞きした事を覚えています

お手紙には、「あの時、話を聞いてもらえて気持ちが楽になったこと、あれから子育てを支えてくれる方々と出会えたこと、赤ちゃんは元気に成長していること」

「自分のように誰にも相談出来ずに悩んでいるママは多いと思うこと」が綴られていました。

そして、「自分が抱っこすると大泣きだった子が、今はすっかりママっ子になっています。」と。

お子さんの可愛いお写真もたくさん同封して下さっていて、拝見しながら嬉しくて胸がいっぱいになりました。

私のつたない文章でも、このようなご縁をいただけて本当にありがたい事です。

今まで書いてきて良かったと思えました。

更新は滞りがちですが、これからもコツコツと書いていきます。

当院に来院されるママたちのお悩みについて書いております。
ご興味のある方はどうぞご覧になってください。

当院ホームページ「ママの悩みQ&A」

ママ友

以前は、当院に来院されたママさん同士がお話する機会も多く、それがきっかけでママ友になり、子どもが大きくなってもお付き合いが続いてらっしゃる方も珍しくありませんでした。

けれども、コロナ禍の今、「密を防ぐ」ために来院される方が同じ時間帯に重ならないように予約時間を調整していますので、ママたちの交流はほとんどなくなってしまいました。

それでも、たまに重なる時があって、ママさん同士が短時間でも言葉を交わされると

「赤ちゃんのいるママと初めて話せました」
「私と同じような事で悩んでいる方がいると分かって何だか安心しました。」
「私以外のママたちもしんどいのだなって思えました。」

ママたちを見ていると、とても嬉しそうです。
赤ちゃんたちもお互いに不思議そうに見ていています。
なんとも言えない和やかな雰囲気になります。
やっぱり、こういうちょっとした触れ合いは大事ですね。

感染対策しつつ、少しでも交流出来るように考えていこうと思います。

ママの体験談

当院にいらっしゃったママたちの体験談を平成22年より平成30年まで当院のホームページに掲載しておりましたが、昨年6月の医療法改正により体験談を掲載することが出来なくなりました。

貴重な時間を割いて書いて頂いた方々にとても申し訳なくて、今までお伝え出来ずにいました。

この体験談ページには多くの方々のアクセスがありました。
「自分と同じような悩みのママの体験談を読むことで、自分だけじゃないんだと思えて心が軽くなった。」「子どもを寝かしつけながら何度も読み返した。」という方は少なくありません。

子育てに悩むママたちにとって先輩ママの体験談は、折れそうな心を支えてくれる役割も担っていたと思います。

掲載出来なくなりとても残念ですが、体験談を書いて下さったママたちの思いを何か別の形でお伝え出来ないかと考えております。

忙しい子育てのなか、時間をさいて体験談を書いて下さった方々に心よりお礼申し上げます。
ありがとうございました。