「乳腺炎を繰り返していて辛いです。」というママさんは多いです。
乳腺炎を繰り返す原因はいくつかあります。
「意外と多い原因の一つが乳房を強く押す 」です。
乳腺炎になった経験のあるママさんは、とても痛くて辛い思いをなさっています。
自分の乳房はどうなってしまうのだろうと、不安で不安でたまらなかった事でしょう。

だから、乳腺炎が治った後も、「また乳腺炎になったら怖い。」
「乳房の中に母乳が残っていたらまた乳腺炎になるかも?」
と思って、乳腺炎になった部分を、手で強く押しながら授乳や搾乳をしてしまいがちです。
手をグーにして押しているママさんも珍しくありません。

信じられないかもしれませんが、強く押しすぎて乳房に内出血の跡がある方もいらっしゃいます。
このように、乳腺炎を起こした箇所に強い力を加えると乳腺を刺激してしまって、再び乳腺炎を起こしやすくなります。
先日も乳腺炎を一週間毎に4回繰り返しているというママさんが来院されました。毎回40℃の発熱とのこと。
この方は、また乳腺炎になるかもしれないと怖くて怖くて、手をグーにして乳房を思いきり押しながら授乳しておられました。

「乳腺炎」は、乳腺に炎症をおこしている状態です。
この「炎症」は乳房以外の身体のあちらこちらにおこる事があります。
例えば、扁桃腺炎とか中耳炎なども乳腺炎と同じ「炎症」の病気です。
扁桃腺炎や中耳炎になった時に、のどや耳を強く押したり揉んだりしますか?
そんな事しないですよね。

のどや耳が痛い時に、強い力で押したりしたらよけいに痛くなるだけでなく治りにくくなると思うでしょう?
なるべく痛いところを触らずに、そっと安静にしておきますよね。
乳房も同様にあまり強い力を加えずに安静しておく方が治りやすく、繰り返しにくくなるのです。
では、どのくらいの力かというと、
お肌のお手入れのように優しくです。

お顔に乳液やクリームをつける時って、ギュウギュウと力を入れないでしょう?力を入れたら痛いだけでなく、シワやタルミの原因にもなりそうですよね。
強い力を加えてはいけません。
実は、乳房はお顔よりもデリケートなんですよ。
乳房には強い力を加えずに優しくあつかってくださいね。
4回乳腺炎になられたママさんは、乳房を強く押す事をやめてからはトラブルはないようです。
