当院にいらっしゃっるママたちからよく耳にする悩みについてお答えします。
母乳育児以外の悩みについてお答えします。
私が抱っこすると泣くんです
夫や実母・姑が抱っこすると泣き止むのに、私が抱っこすると泣くんです。 私の抱き方が下手だからかな?私のことを母親だと思ってないのかな?
陶器のカバさん

 このことは、2ヶ月くらいまでの赤ちゃんによくみられます。赤ちゃんはお母さんが誰かということはちゃんとわかっています。わかっているからお母さんが抱くと泣くことがあるのです。 どういうことかと言うと、小さい赤ちゃんはお母さん以外の人に抱っこされたりかまわれたりすると、「この人誰かな?何かされるのかな?ちょっと怖いから今は黙っていた方が良さそうだぞ。」というふうに思って緊張して身を硬くします。この様子が大人の私たちからは、おとなしくしているように見えるのです。 でも、お母さんに抱っこしてもらっていると安心して自分の気持ちを表現出来ます。お母さんに対しては泣きたいときは思いきり泣けるのです。たとえば、実家や自宅などでママが赤ちゃんを抱っこしても泣きやまない時に、夫や家族が抱っこすると、とたんに泣きやむ事が多いです。ママはその様子を見てショックを受けます。 そしてこう思います。「私の抱っこが嫌なのかな?実母や義母は育児経験が豊富だから抱っこの仕方が上手だから?でも夫は抱っこは上手じゃないのに、何で?

フェルトのケーキ

私のことママって思っていないの?赤ちゃんを泣きやませられない私ってママ失格?」と深く落ち込みます。 また、出産のお祝いに大勢のお客さんがみえた時なども、赤ちゃんは抱っこされたりあやされたりしてもずっと眠っていることが多いです。 でも、お客さんが帰られてママに抱っこされたとたんに大きな声で泣き出すこともよくあります。 そしてママは深く落ち込みます。 赤ちゃんはママは誰かという事はちゃんと分かっています。だって、長い間ママのお腹の中にいたのですから。 そして、ママの事が大好きです。 赤ちゃんはママ以外の人にいきなり話しかけられたり抱っこされたりするとびっくりして身を固くします。 小さい赤ちゃんは抱っこされるのは嫌だと思っても、その気持ちを表現することは出来ませんからじっと固まってしまうのでしょう。固まってしまうと泣けないのです。 考えてみれば私たちだって自分より身体の大きな人に、いきなり抱きつかれたり大きな声で話しかけられたらしたらびっくりするし怖いですよね。とっさに声が出ない事もありますね。 

フェルトのケーキ

 自分が抱っこすると大泣きするということは、あなたのことをお母さんとちゃんと分かっていて、安心して泣いているということなので落ち込まなくてもいいのです。 あなたは赤ちゃんにとって安心して甘えられる人なのです。 あなたは赤ちゃんに信頼されている特別な人ということです。 自信をもって抱っこしてください。 そして、この「ママが抱っこすると泣く」という事は、いつまでも続きません。 そのうち、「ママが抱っこすると泣きやむ」ようになります。 このことで悩んでいるママたちは多いです。私の相談室ではよく聞きます。 でもこのような悩みがあるという事はあまり知られていないようです。  それは、こんなことで悩んでいるのは自分だけかなあと思ってしまったり、誰かにうちあけても「そんな事初めて聞いたわ」って言われたら余計に落ちこんでしまうから相談出来ないのかなと思います。 私の相談室にやって来る小さい赤ちゃんたちは最初のうちは私のことを警戒しているのかあまり泣きません。でも、何回か来るうちに家と同じようによく泣くようになってくることが多いです。安心してくれているのかな?と思ってちょっと嬉しくなるんですよ。

Q1の「私が抱っこすると泣くんです」の続き
信頼されていることがわかって嬉しいですが、泣かれるのはつらいんですけど
カバさんの時計

そうですね。来客があるたびに泣かれるのはつらいですね。ではどうしたら良いのか。
来客があるとか検診に行くとかお宮参りに行くとか、日常とは違うことがあって赤ちゃんが緊張するだろうなということが分かっている時は、そのことを前もって赤ちゃんに伝えたらいいのです。
例えば、「今日は1ヵ月検診に行くのですよ。検診は元気に育っているかどうかを診てもらうのよ。裸にされてあっちこっち触られるけれど大丈夫よ。」とか「今日はお宮参りに行くのですよ。あなたが元気に大きくなるようにお願いするのよ。」というふうにお話をしてあげれば良いのです。今日はどんな日なのかが分かっていれば赤ちゃんも安心です。そして、帰ってきたら、赤ちゃんに「今日はちょっと疲れたね。」と一言ねぎらいの言葉をかけたらなお良いです。赤ちゃんは「お母さんはちゃんとボク(ワタシ)の気持ちを分かってくれているのだな。」と思うでしょう。 ところが何も言わずにいると、いきなりいろいろな出来事に遭遇して赤ちゃんはびっくりします。そして夜になるとそのことを思いだして泣くのです

カバさんの写真立て

私たち大人でも誰かに何の説明もなしに急に知らない所へ連れてゆかれたらびっくりしますし、行く前になぜ説明してくれないのかと思いますよね。そして、帰ってからも何事もなかったかのように、ひと言も説明がないとしたら自分はこんな思いをしているのにと腹も立ちます。 赤ちゃんにも「説明」と「ねぎらいの言葉」は大切なんですよ。当院に来られているお母さん方も「今日はどこへ行くとか、何があるとかを言わないで出かけたりすると夜になると怒って泣きます。ちゃんと話をしないといけないんだなと思います。」とおっしゃいます。 お話をちゃんとしていると「説明がなくて怒って泣く。」ということが減ります。 赤ちゃんは言葉なんてわからないと思っている方は多いですが、そんなことはないです。ちゃんとわかっています。わかっているということを表現出来ないだけです。だから、面倒でもわかりやすく具体的にお話してあげましょう。

あと追いがひどくて困っています。
どこに行っても大泣きしながらついてくるので、家事も出来ないしあずけられないので困っています。
カバさんの時計

 あと追いがひどくて困っておられる方は多いです。落ち着いて用事も出来ないし預けられないので外出もままなりません。
「あと追い」は成長のひとつとも言われます。お母さんのことをちゃんと認識しているのでお母さんがいなくなったら不安だから後追いするのだと。 確かにそれはそうかもしれませんが、お母さんにとって「あと追い」はつらいものですね。そこで、「あと追い」を少しでも少なくするにはどうすれば良いのか考えてみましょう。
赤ちゃんにとってお母さんはとても大切なかけがえのない存在です。お母さんがいなくなると困ります。野生動物の赤ちゃんはお母さんとはぐれてしまうと多くの場合生きていけませんね。
だから気がつくとお母さんがいないという体験を何回もした赤ちゃんは、動けるようになるとお母さんを見失わないように後をついて行くのだと思います。
例えば何も言わずに赤ちゃんのそばから離れる、トイレに行くとか洗濯物を干しに行くとか、預けて出かけるとかすると、お母さんがいないことに気づいた赤ちゃんはとても不安になります。このようなことが度重なると「お母さんのあとにくっついていれば安心」と思ってしまうのでしょう。

フェルトのケーキ

 例えば何も言わずに赤ちゃんのそばから離れる、トイレに行くとか洗濯物を干しに行くとか、預けて出かけるとかすると、お母さんがいないことに気づいた赤ちゃんはとても不安になります。このようなことが度重なると「お母さんのあとにくっついていれば安心」と思ってしまうのでしょう。
では、どうすれば良いのか?もうお分かりですね。赤ちゃんのそばから離れる時はひと言伝えてから離れると良いです。「ちょっと洗濯もの干してくるからね。」とか「トイレに行ってくるね。」とか「用事があるから出かけるね。パパとお留守番しててね。」と伝えるのです。
そして赤ちゃんのそばに戻ったら「帰ってきましたよ。」と声をかけるのです。 「行って来ます」と「帰って来ました」をちゃんと言うことが大切です。 赤ちゃんは言葉なんて分からないと思っている人が多いですが、そんなことはないです。ちゃんと分かるのです。
当院ではよくこのような話をしていますので、新生児の頃から実践しているお母さん方は「あまり後追いをしないので助かっています。」とおっしゃる方もいらっしゃいます。 毎日の積み重ねは大事ですね。 もともとよくおしゃべりをするタイプのお母さんは無意識に赤ちゃんに話をしているようですが、無口なタイプの方はちょっと意識するようにしたら良いですね。